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第5回全日本ラクロス大学選手権大会・決勝戦(女子)

  • ■ 大会名:第5回全日本ラクロス大学選手権大会・決勝戦(女子)
  • ■ 日程:2013年12月1日(日) 14:00試合開始
  • ■ 場所:東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場
  • 慶應義塾大学(白) vs 関西学院大学(黄)

    game1game2

  • 関西学院大学

  • 慶應義塾大学

【スコア】

チームや大学名 前半 後半 合計
慶應義塾大学 6 5 11
関西学院大学 2 0 2

【得点者】

慶應義塾大学
#33 廣野マキ 4
#50 福井爽香 2
#3 小川絵里子 1
#38 細田咲彩 1
#64 岸本由紀 1
#88 川村真央 1
#99 出原由佳子 1
関西学院大学
#17/85 横井友希 1
#51 後藤咲 1
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【個人賞】

最優秀選手賞 #33 廣野 マキ (慶應義塾大学) MF
優秀選手賞 #51 後藤 咲 (関西学院大学) AT

【審判】

主審 野田 淑子
副審 後藤 正子
副審 五東 幸子
副審 高実子 美奈子

【レビュー】

12月1日。駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場にて、第5回全日本ラクロス大学選手権・女子決勝戦を行った。白のユ
ニフォーム・慶應義塾大学(以下、慶應) 対 黄色のユニフォーム・関西学院大学(以下、関西)。全国各地から観客が押し寄せる、注目の一戦だ。

慶應義塾大学関西学院大学

最初のドロー開始直後、関西によるブロッキングファールにより慶應のボールとなった。1分30秒が過ぎようとしている時、関西による二度目のブロッキングファール。またも慶應ボールとなり、流れが慶應に傾き始める。2分、関西#30土田のゴール左上からの1対1でそのままシュート、惜しくも入らず。慶應の攻撃となり、そのままゴール前へ。慶應#33廣野、関西を一枚抜いて、落ち着いてシュート。この日、初得点となった。
次のドローも慶應が制し、ボールキープ、ゴール前へ運ぶ。関西のブロッキングファールにより慶應#33のフリーシュート。これが決まり慶應2点リード。関西も負けずとグラウンドボールに寄りマイボールにするが、慶應のディフェンスを相手になかなか思うように攻めることができない時間が続く。7分、関西はゴール前でプッシングファールをしてしまい、慶應のフリーシュート。このピンチを関西は守りきったものの、7分15秒に再びプッシングファールをしてしまう。だが、慶應#38細田のシュートはゴールネットを揺らしたものの、インザクリースのためノーゴールとなった。ここから関西は果敢にゴールへむかい、9分15秒、関西#51後藤がゴール右上からパスを受けそのまま一枚抜いてシュート、見事に決まった。
12分、ゴール右上の慶應#3小川から#33廣野へとフィードが通り、そのままシュートが決まった。関西も負けじと、13分、関西#17横井、力強い1対1から慶應ディフェンス2枚を置き去りにし、シュートを決める。これで3-2、慶應1点リードとなった。

両者、一歩も譲らない時間が続いた。15分、慶應#88川村の右横からのフィードに#38細田が合わせ、クイックシュートし決まった。次のドローは、関西が制し、流れを引き寄せたいところだったが、16分またもブロッキングファールを犯してしまう。それでも関西は守り抜き、16分、#21吉田が左サイドを駆け上がる。そのままシュートするも入らず。
20分50秒、慶應のフリースペーストゥーゴルにより関西にフリーシュートのチャンスが与えられた。しかし、トゥーアーリーファールを犯し、慶應ボールとなった。ここから慶應のポゼッションが長くなった。23分、慶應#64岸本、3枚のディフェンスを振り切りシュート。見事に入り、力強いガッツポーズ。会場が沸いた。

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前半終了間際にも慶應に得点が入り、前半を6-2と4点ビハインドで折り返した関学は、後半開始直後から攻撃側でセットオフェンスに持ち込み、#21吉田が2回シュートを撃つが決まらない。ゴーリーのクリアから慶應が攻撃側のセットオフェンスに持ち込み、2分過ぎ、#88川村が1対1を仕掛けてシュート。見事ゴールを決め、7-2とリードを広げる。
勢いをつけた慶應はその2分後、相手のファールによりフリーシュートを獲得した#38細田が、ゴール右下の#99出原にパス。#99出原はノーマークでシュートを決め、慶應は8-2とさらに突き放す。さらに2分後にも#50福井が追加点を決め、9-2。依然、慶應ペースで試合は進んでいく。慶應の猛攻に、関学は立て続けに2本のフリーシュートを与えてしまう。しかしゴーリーのナイスセー
ブにより、やっと関学の攻撃側にボールを運ぶが、ボールダウンしてしまう。グラウンドボールを慶應に拾われ、そのまま慶應の攻撃側でセットオフェンスになり、11分#50福井からゴール前の#3小川がパスを受けてシュート。これが決まったところで、たまらず関学側から#3小川に対して、スティックチェックの申請が行われる。
相手の使っているスティックが不正でないかをチェックしてもらうのだ。審判によるスティックチェックの判定は、合法なスティック。これにより#3小川のシュートは認められ、10-2とさらに点差を広げた。
その後、関学は何とかボールを持って攻撃側に運ぼうとするが、リストレイニングラインを越えたところから先にボールを進めることができず、ボールダウンから慶應にポゼッションを奪われてしまう。しばらくターンオーバーが続いていたが、後半18分に差しかかろうとしたとき、センターライン付近でボールを奪った慶應#33廣野のブレイクで、慶應は11点目を決める。点差をつけられてあとがない関学は、なんとかボールに食らいつき攻撃側に持ち込むが、決定的な場面を作ることができない。一方の慶應もシュートを撃つが、ゴーリーのセーブや枠外のシュートで得点を増やすことができない。
結局試合はこのまま終了。慶應が11-2で関学を降し、2年連続学生日本一の栄光を手にした。

試合を通して、全体的に慶應がポゼッションを支配していて慶應ペースであった。関学はファールが多い印象で、せっかくボールを奪ってもキープし続ける力がなかったように思える。慶應は2年連続学生日本一になるだけの技術はもちろん、チーム内での選手層の厚さが感じられた。学生の中では圧倒的な力を見せつけた慶應が、全日本選手権でクラブチームを相手にどれくらいの試合をするのか、注目したいところだ。 (本レポートは、第24回ラクロス全日本選手権大会・準決勝戦前に執筆されました)

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