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 Women's Japan Lacrosse National Squad

世界大会・現地レポート
レポート Vol.16
2005年7月2日(土)
 

 10日間熱い戦いが繰り広げられてきたワールドカップも最終日。5位決定戦、3位決定戦、決勝が行われ、全ての最終順位が決まる。
 「勝てるよ!」という言葉は嫌いだと高田静江(シズエ)HCは昨晩のMTGで言った。「負けないよ!」という言葉も好きではないと。なぜなら「勝つ」のだから。5位6位決定戦は、事実上POOL AとPOOL Bの入替え戦でもある。日本女子ラクロス史上初のPOOL A昇格を懸けたウェールズとの決戦は、第1試合、朝9時半開始である。

 
#11徳永志帆  7時55分。日本、Navy-marine corps memorial stadium隣接のウォーミングアップグラウンドへ到着。「戦闘モード」ではあるが、二日前のカナダ戦の開始前に比べると、選手スタッフ共に幾分リラックスしているように見える。
  千羽鶴をじっと見つめて気持ちを集中させるゲームキャプテン#11徳永志帆(シホ)。
早川亜希  いつもと同じように、早川亜希(アキ)STRの仕切りでウォーミングアップ。
  カナダ戦に続いて、全員が「シズエTシャツ」を着用している。
シズエTシャツ  「シズエTシャツ」の背面にはメンバー全員の名前が記されている。その最後(右下)には
「・・・and all supporters」とプリントされ、日本代表は全ての日本のラクロスプレーヤー、応援して下さる方達を代表し、その方達の気持ちを背負って戦うということを表している。日本ラクロス草創の頃から携わって下さっているあなたも、このwebで初めてラクロスやこの大会について知られたあなたも、ラクロスを愛し、ラクロス女子日本代表を応援して下さっているのならば間違いなく「静江組」の一員だ。
  日本代表、今日こそ絶対に勝ち、「POOL A」という地位を日本に持ち帰らなければいけない。
ウェールズ  対戦国が日本より遅くウォーミングアップを始めるのも恒例である。逆を言えば、日本がウォーミングアップに非常に時間を割いているということになる。
  ウェールズは日本に15分ほど遅れてアップを開始。ウォーミングアップは1つのグラウンドを半面ずつシェアして行うが、今日のウェールズはわざわざ日本との境界線(写真手前の白ライン)ギリギリのエリアでアップを始めた。日本に対する挑発、威嚇とも取れる行為だ。簡単にはPOOL Aの座を日本に渡すまいというプライドと意地を感じずにはいられない。
  佐藤壮(タケシ)AC「もっと声を出せ!相手も気合い入ってるぞ!」。日本も負けじとその後のアップメニューをウェールズとの境界線ギリギリのエリアに移動して行う。流れ玉は容赦なく互いのエリアに入り込み、大会主催スタッフも心配そうに見守る中、広いグラウンドの中心部分40m四方ほどのエリアで、両国が超至近距離でアップを行うという一種異様な雰囲気だった。
ウェールズ  黙々とアップに取り組むこの選手が、31歳のミッドフィルダー「ウェールズの魂」こと#8 Genna Morganである。前大会でのウェールズ内トップスコアラーであり、どの試合においても、シュートを撃つ数はチーム一多く、順位決定戦1日目で日本と戦った時も2得点を挙げた。常にファイティングスピリット溢れるプレーと姿勢でチームを引っ張り、大事な場面で得点を決める、ウェールズの精神的支柱とも言える要注意人物。また、アタックの#9 Laura Warrenも絶対にマークせねばならない選手。これまで全敗のウェールズの中でチーム最多の8得点を挙げている。さらにここまでの試合でグラウンドボール数19という数字を叩き出しているキーマンだ。ちなみに現時点で日本のグラウンドボール王は#8 松井理紗の17である。
高田&川辺  9時過ぎ。Navy-marine corps memorial stadium内のゲームグラウンドでのアップとクロスチェックを済ませ、国歌斉唱のためグラウンドに整列。全員がしっかりと互いを確かめるようにハイタッチしていく。高田静江(シズエ)HCと川辺美穂子(アキラ)Capも固く手を握りあう。高田HCはこれまでで一番強い想いを拳に込めたことだろう。選手一人一人を信じて・・・。
選手紹介  選手紹介のアナウンスが場内に流れる。名前を呼ばれた選手の顔写真、背番号、名前が場内の大型スクリーンに映し出される。
国歌斉唱
国歌斉唱

 日本、ウェールズの順に国歌斉唱。
  ほぼ全員の選手がどこかしらにテーピングを巻いている状態の日本。国によっては松葉杖をつく選手もおり、連戦の厳しさを感じずにいられない。だが日本は馬渕博行(マブ)TR、早川亜希(アキ)STRの尽力もあって大きな怪我もなく、全員が無事最終戦を迎えることが出来た。

 ウェールズの写真、前述した注目選手の#8Genna Morganや#9Laira Warrenの姿が。一番右の男性はJohn Waltonパフォーマンスコーチ。4月のウェールズ遠征で対戦した際には、かなり寒い中、一人ノースリーブ姿が目立っていた人物。その左隣の女性がMargaretCorbittヘッドコーチ。1994年からゴーリーコーチを務め、今大会よりヘッドコーチとなっている。



Photo & Report by 日本ラクロス協会広報部・橋本薫

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