Go To TOPPAGE 第18回ラクロス全日本選手権

第18回ラクロス全日本選手権大会第18回ラクロス全日本選手権大会

日時:2007年12月16日(日) 11:00試合開始
場所:東京・江戸川区陸上競技場

女子決勝戦 日本体育大学(関東学生1位) vs MISTRAL(クラブ1位)

日本体育大学vsMISTRAL日本体育大学vsMISTRAL

ゲームレポート

 2007年12月16日。快晴の冬空。その日差しに照らされた、江戸川区陸上競技場。選ばれた選手だけが立つことが出来る最高の舞台。
  この場所で戦うことを夢見る全国のラクロスプレイヤーの想いは、この2チームに託された。日本体育大学(以下、日体)と、MISTRAL(以下、MIS)である。

 「ここまで来ることが出来て、最高に嬉しい。」
日体の主将、勅使川原亮子選手はいつもと変わらない笑顔を見せてくれた。学生初優勝への意気込みは、充分にあるという。MISには日体のOGが何人かいることも、
「相手は誰でも一緒です。」 と、気にならない様子だった。
「今年の日体は、特に目立った選手はいないけれど、46人全員で戦ってきた。いいチームです。それが自慢です。」外から見ていても、今年の日体は本当にいいチームである。去年の優勝者相手に、日体の全員ラクロスがどこまで出せるか、注目だ。

日本体育大学vsMISTRAL日本体育大学vsMISTRAL

 一方、二連覇を狙うMIS主将、上井華奈選手は、
「優勝するために一年間やってきました。」と、冷静に答えた。攻め・守りは去年と変わらないけれど、今年のMIS は、若い力と今まであった力が混ざり合って出来たチームだという。不安も多いが、若い力がどう働くかが、勝利の鍵となるようだ。そんな上井主将自身、今日の相手、日体のOGでもある。そのことを聞くと、
「正直関係ない。逆に楽しみです。思いっきり戦って、負けません。」と力強く答えてくれた。

 大学生対社会人。挑戦者対前年度優勝者。現役対OG。さまざまな想いが渦巻くこのグラウンドで、日本一決定戦が行われようとしていた。

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 試合開始のホイッスルが鳴った。両チーム激しいボールの奪い合いが続き、最初にボールを支配したのは、MIS。しかし、なかなかペースを掴めない。緊張のためか足が止まったMIS のオフェンス陣に、「動きながら!」とベンチから檄が飛んだ。その直後、#16竹野谷真理選手が#46長岡良江選手の裏からのパスを受けて、シュートを決めた。開始4分であった。さらにMISは2分後、#46長岡良江選手が倒れこみながらも得点し、一気に流れを掴んだ。その後はMISがボールを多く支配するものの、日体も簡単には引き下がらず、両チーム決めきれない時間帯が続く。その均衡を破ったのは、MIS #11和田亜紀子選手。奪って走りあがり、そのままネットを揺らし、どっと歓声が上がった。左利きの和田選手にとって最も得意なコースであった。開始12分、たまらず日体がタイムアウトを取った。流れを変えたい日体は、#6山田愛選手や#63松尾智子選手のシュートなど意地を見せるものの、なかなか得点には繋がらない。そのうちに、MIS#70松井理紗選手が、二人のディフェンスに付かれながらも豪快なシュートを決め、王者の貫禄を見せた。その後もMISが、3対2の速攻のチャンスを作る。絶体絶命かと思われた前半21分、日体#38橋爪沙織選手が華麗なインターセプトを見せ、会場を沸かせた。

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 しかしここからだと思った矢先、日体#73高橋えり選手がグラウンドにうずくまって動かなくなった。激しいボールの奪い合いの末の負傷であった。高橋選手は今大会で毎回得点している、チームの攻めの要である。日体のベンチに不穏な空気が流れる。ペースを掴めない日体を、諦めさせるに充分な出来事であった。その後焦る日体はファールが続き、4-0のまま前半が終了した。

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 前半終始流れを掴んでいたMISであったが、まだまだ自分たちの力を出せていないように見えた。後半、MISが100%の力を発揮すれば、日体の逆転は、さらに難しくなってくるであろう。

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Report:吉村めぐみ(明治大学)
Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満

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