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「前を見ながらグングン歩く−21世紀的99年」

日本ラクロス協会事務局長・早川靖彦 /文

 私が現役職から退いても、維持発展するJLA組織作成を今年の命題にしようと思います。
 「既に21世紀に突入している。急がなきゃ…」というスタンスでこの改善に当たろうと 決心したわけです。86年にプレーをはじめて、組織を作って、たったの13年しか・・ と甘えてきました。他の団体スポーツと比較しながら、「いやあ、まだ10年ちょっとですから」と外向きにも言い訳してきました。それをやめようと思っています。
 何から逃げて きたのかというと、JLAの活動の中で、1)意志決定方法の明確化、2)予算決算の早期提出、3)各種議事録・報告書の作成、4)スポンサーへの中長期的なメリットの提示、5)罰則系規約の確立、6)役員の責任明確化、7)各連盟所属各チーム組織の“オトナ”化、8)国際連盟とのコミュニケーションの定常化。以上、大きく分けて8つです。
  これらは、私が常に活動の中心にいること、全最終責任を負う代わりに権限を行使できること、そしてグルグルに回転し、アドリブしながら、ダイレクトな進行管理が可能なこと、などを条件に、何とか維持発展してきているだけでした。
  他の人間でも先導できるような状態にするには、一時的に活動速度が落ちたり、内容が薄れる可能性は充分にあります。しかしながら、永久に自分がやる必要も、やれる保証も無いわけで、これを優先することは、非常に当たり前のことでした。皆さんも嘲笑していることでしょう。 ただ、それが現実でした。
  これらが私個人の事務局長役としての目標ですが、他にも組織として今年から着手、もしくは今年も継続していこうと考えていることがいくつかあります。もちろん上記の目標と重なる案件も多々あります。

 

1.国内ラクロスファミリー化計画(1999年〜):

約4万人の現役+卒業生+関係者を何らかの方法でネットワークし、「年1回の観客として」から「チームの監督として」「協会の役員としてなどまで、卒業生皆が口をそろえる「何らかの形で関われれば…」を現実にする計画。
(この計画は、まだ役員にも 話していない…。後述の3.や10.に関連する。)

2.若年層特化(1997年〜):

選手育成、指導者育成(資格化も含む)、人口拡大(新入生4千人を目標)、チーム組織充実すべてにメリットがあるこの方針をさらに増強していくこと。 7月男子、9月女子、各U19世界大会用代表、98ユース選抜強化も含む。

3.大学チームへの社会人監督者制度義務化準備(2001年〜):

大学ラクロス、ひいては日本ラクロスを次の段階に進めるための絶対条件をクリア。中長期スパンでチームを管理できる「オトナ」の存在をチームに定着させ、組織レベルの向上、すなわち競技レベルの向上を狙う。

4.他スポーツ団体との提携及び連動(1998年〜):

Jリーグ試合会場でラクロス。ラクロス選手参加のフットサル大会、陸上競技大会の開催など。昨年の全日本選手権エキシビション・800mリレー大会は、このスタートイベント。競技スポーツ、主に団体球技の楽しさを他団体と協力し振興させていく計画。

5.海外遠征400人(1999年〜):

代表、選抜系遠征、個人の海外キャンプ参加、そして中国、韓国などの普及遠征(8.に関連)まで、様々な形での国際交流を促し、会員の視野を広げていく計画。

6.国際親善試合4地区開催(1999年〜):

6月に関西、関東、東北、および東海地区もしくは九州地区にて開催を予定。アメリカより男子大学2チームが来日を予定。その他、GW時期に男子クラブチームを関東に招聘、日本男女チームとともに中国へ普及遠征予定。

7.2001年女子、2002年男子、各W杯日本代表組織準備(1998年〜):

男女ともU19大会の結果を見て、コーチ、スタッフ、選手の選定方針を決定。早ければ、年末に始動。

8.2003年Pan-Pacific大会開催準備(1997年〜):

中国、香港、韓国、日本、のアジア勢に、カナダ、アメリカ、オーストラリアを加えて開催を計画中。女子については開催達成が濃厚。

9. 献血推進キャンペーンの全国実施(1997年〜):

昨年までに関東、関西での実施が成功。札幌、仙台、名古屋、福岡での開催を計画。会員に社会貢献姿勢を促す。「Pride of Lacrosse」意識具体化策のひとつ。

10. 国内大会への全国総入場者5万人(〜2001年):

現在約3万人の入場者数を、まずは選手、選手の家族、選手の友人、OBおよびOGなどの内部に特化し、集客を促す。観客へのサービス提供、そして何より選手およびスタッフの社会性意識改革が重要条件になる。

 以上の10件を中心に動かしていきます。
  全国各地で全てを完璧に実行することは難しいにしても、皆さんに非常に身近な形で実施されていきますので「そういえば、そんなことが何かに書いてあったなあ・・」と皆さんが1年後に思うくらい、着実に実行していこうと思います。 世の中は「低迷」「混迷」「停滞」「世紀末」と消沈気味です。皆さんの心中も、就職難、部員獲得難、チームの停滞、などなど様々なマイナスが少なからず錯綜していることと思います。私個人がその全てを改善することは不可能でも、それへの「一助」になるはずの上記のような環境設定ならば可能です。皆さんの「前向き姿勢」維持、促進に寄与できれば幸いです。一時的に皆さんから「メンドくさい」「余計なお世話」「厳しい」「関係ないよ」と思われても…です。

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Last updated 1999.4.20 copyright reserved by Japan Lacrosse Association