<ワールドカップ通信1998>

 第1報は、早川事務局長より届きました。本文は米国7月13日午前7時に
 書かれたものです。


第1報(1998.7.14掲載)
           text by 早川靖彦


 7月12日(日)、成田発JL008便は定刻通りに出発、嬉しいことに、成田まで見送りに来てくれた、梅村君(中央大学)、ほか約12名のサポーターの皆さんは見送りデッキから、最後まで日の丸の旗を手に振って見送ってくれた。飛行機までのバスの中から、とても遠かったが、選手の顔には感謝と緊張の表情がうかがえた。

成田出発直前。国内最後の、「速」バナー。
(この場所での宣伝行為は禁止されているため、
この直後、”大”日の丸も広げようとしたが、断念。)海外キャンプに行く学生のようなフレッシュささえ感じ
られる。



見送り応援に駆けつけてくれた学生約20名を代表して、中央大学
4年生梅村君から、千羽づる、選手全員への色紙が代表キャプテン
瀬田に手渡される。
どうですか?「ありがたいです。いろんな意味で重たいです。」(瀬田)




日の丸なしで「行ってきます!」

 NYJFKからの国内線TW209乗り継ぎに時間がなく、案の定、Baltimore National
空港には、選手団の荷物、約50個は到着しないなど、ハプニングはあったが、代表チーム中、6名を除く33名が12日17時、JHU(ジョーンズ・ホプキンス大学)学生寮MccoyHallに無事到着、チェックインを済ませた。寮やその他の大学関係施設への出入りが、セキュリティー確保のため、すべて磁気IDカードが必要になり、選手も少々戸惑っているようだった。

ドミトリー”McCoyHall”に到着。荷物はまだ到着せず・・・。
「部屋もけっこういいっすよ。」(バイスキャプテンDF東口)
「メシまずいっす。うちの学校より、ですけど。」
     (NYBucknell大在学中DF吉留)










JHUHomeWoodField見学。バックスタンドが
W杯のために(?)増設された。トラックが小さいため、非
常にラクロス観戦には適している。


「思ってたより、スタンドちいさいですね・・。」
(眠そうな目の(いつも?)MF神田(早稲田4年・
M商事内定中。)




大会4日前だというのに、意外に静かで、特に装飾も進んで
いないJohnsHopkinsUniv.
しかし、スタンド外のチケット売り場には常に30人ほどの
列ができていた。






 JHU内を簡単に案内してもらい、特にHomeWoodFieldが4−5年前と比べ、客席が増え(現収容約1万人)ていることに、以前JHUに来たことのある選手は、息を呑んだ。雰囲気的には江戸陸よりも小さく感じる。陸上競技用トラックがないからだろう。


13日(月)
初練習への移動のためチャーターバスを待つ選手団








よーく見ると、首にチョーカーみたいなのを巻いている、
Prince瀬田。明日、”意味”を聞いてみます。





 スコットランド、チェコ、カナダ、は既に到着しているようだったが、関係者はまばらで、まだ、「ワールドカップが始まる!」という緊張した空気は無い。気候も今日は26度くらいで、寮内の効き過ぎたエアコンで逆に寒い感じ。

1日目の練習場所St’mary’sUniv.グラン
ド。ただの原っぱ風だが、芝生は絶妙に調整されてい
る。
なだらかな勾配が少々気になるものの・・・。
日の丸を広げて気合いを入れる。キーマン田口MG。
「外人ばっかりじゃないですか!」と空港到着後から興
奮気味。
「あたりまえだろ!」と佐藤Gコーチに殴られても、
「そうですかあ?」とわけのわからない反応。
水はミネラルでも、氷は水道水だからね!
                       しっかり頼むよっ!田口君。中央大のみんなのためもね。

 サッカーW杯のフランス優勝、という結果(試合は誰も見れなかった)にも以前よりあまり一喜一憂しない選手達をみると、「ちょっと緊張しているのかな?」と・・・・。

 明日から、練習が始まる。

<総評>
スコットランド、チェコ、スウェーデンの練習を見学した大久保HC「防具さえつけないよう
な練習なんで、ほとんど参考にならない。でも、チェコは身体能力が高そうだし、チェックが
強い。」しゃれではないことを祈る。
選手全般に非常にリラックスしている。今までのW杯時とは日本選手達の様相がまったく違っ
ている。
もっともヤバイのは、飛行機の中で、「気分が・・。腰が・・。」と、あの狭いトイレルーム
から30分も出てこなかった大門GMかもしれない・・・。


Copyright(C)@Japan Lacrosse Association1998.7.14