Go To TOP PAGEInternational Lacrosse Friendship Games 2010

第22回ラクロス国際親善試合

大会レポート

日時:2010年6月19日(土) 14:30試合開始
場所:愛知・半田運動公園陸上競技場

女子試合West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜

West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜

スコア

チーム
前半
後半
TOTAL
West Coast Force
5
2
7
U20東海選抜
8
4
12

West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜

得点者

West Coast Force
U20東海選抜
#10 Jillian Boyd (4)
#2 西部綾乃 (2)
#34 Kati Kasch (2)
#11 部田恵理華 (2)
#36 Jordan Venetis (1)
#16 阿部未来莉 (2)
-
#96 佐藤美沙希 (2)
-
#22 市川すみれ (1)
-
#51 中村直子 (1)
-
#54 鈴木理香子 (1)
-
#69 壁谷奈苗 (1)

West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜

審判

主審 宮崎彩
副審 阪本一美
横井佑美
祖父江仁美

 

ゲームレポート

 梅雨空の下、両国の国歌斉唱・アピールランに続いて、14時38分ドローが開始された。

West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜 先にドローを取ったのは、米・西海岸学生選抜(以下WCF)。#34Katiは、グラウンドボールを制した後、1対1の攻撃を仕掛けるが、U20東海選抜の#55鬼頭が的確なポジショニングとフットワークで完璧に封じる。それをきっかけに起こったルーズボールを、#11部田が果敢に奪い取り、U20東海選抜は素早いフォローからコート中盤をパスで繋ぎ、#54鈴木がゴール横から突破を図り、得点を挙げる。U20東海選抜が試合開始から1分16秒で先制点を挙げ、会場が大歓声に包まれた。この1分16秒のプレーを見るだけでも、守備から得点までのU20東海選抜のスタイルを感じ取ることができる。1点追いつきたいWCFは、#34Katiからパスを回し、#10Jillianが仕掛けるが惜しくもシュートには繋がらず。#10Jillianの巧みなスティックワークと、フィジカルの強さに会場が沸く。WCFのゴールへの強い意思が感じられる。それに対し、U20東海選抜もマンツーマンディフェンスをベースとした積極的な守備で対抗する。3分54秒、ターンオーバーから一瞬できたディフェンスとの間合いを利用して、#15Maddieが1対1から同点シュートをゴール右隅に決める。U20東海選抜は、この失点を機に、1対1の守備において今まで以上にボールマンへの間合いを詰めて、激しいプレッシャーをかけながらディフェンスを始める。このスタイルは体力を非常に要するが、1試合通してU20東海選抜がそれを続けられるかどうかが勝負の鍵となるであろう。同点に追いつかれたU20東海選抜は、#4近藤がドロー後のグラウンドボールを制し、パス展開し、ゴール左横でパスを受けた#2西部がDFを避け2点目を決める。その直後にもライドからボールを奪ったU20東海選抜が、#11部田から#16阿部に繋ぎ、阿部が上手く相手をかわしてシュートを決める。WCFは、早くもタイムアウトを取り対応を図る。

 U20東海選抜は、パスを効果的に利用し、相手を引き出し、空いたスペースを利用して得点を重ねている。2点リードされているWCFはなんとしてでも追いつきたいが、U20東海選抜G小出が好セーブを連発。小出からの正確なパスを起点に、#16阿部がディフェンスを2人寄せて、#51中村がディフェンスの背後に入り込み、ゴール上にシュートを決める。しかし、この数分後、WCF#34Katiが2点目を決める。U20東海選抜は、即座に反撃する。ゴール裏の#51中村が、相手の背後からカットインした#22市川へパスを出し、市川は見事にゴールを決める。ここからWCFが怒涛の攻撃を見せる。途中出場のG#44井上もナイスセーブを連発するが、ドローの直後にパスを受けた#10Jillianは、そのままゴールへ走りシュートを決める。この得点から流れが変わり、WCF#34Katiがシュートを決め、その後の#10Jillianによるフリーショットも得点になる。WCFが瞬く間に5-5の同点に追いつく。日米の選手による真剣勝負に会場がどよめく。次の1点をWCFが取れば、完全に流れは傾くと思われたが、U20東海選抜は#4近藤、#5鈴木、#41位田を中心にドローを確実に獲得し、流れを取り戻す。#16阿部がゴール左上から1対1で切れ込み、シュートを決める。これに続くかのように、#69壁谷、#2西部も点を決め、8-5でU20東海選抜がリードして前半を終える。

 後半もU20東海選抜の体力は衰えない。厳しいフィジカルトレーニングを積んできた成果が見て取れる。特にボールより後ろからの複数の選手のフリーランニングは見事である。コート中盤ではパスを細かく繋ぎ、ゴール前では1対1とカットインを織り交ぜたU20東海選抜の連続攻撃にWCFは苦しむ。後半開始から2分、#11部田がスピードに乗った突破から左でシュートを決める。さらに、その直後にも、ゴール裏をまわった#36石黒からのパスを、カットインした#11部田が落ち着いて決めて、後半2点目を挙げる。ここから両者とも引かない闘いが続く。ここでWCF#10Jillianが独走して、WCFにとって後半1点目を決める。急に雨風が強まる中、U20東海選抜はライドから#10吉田が奪ったボールを、#96佐藤に繋ぎショットが決まる。次の1点が大きく試合に影響する。激しい攻防の中、U20東海選抜#11部田が中央から仕掛け、WCFがボールウォッチャーになった隙をついて、#96佐藤がゴール前に入り込むと、部田のアシストにより#96佐藤がバウンドシュートを決める。#11部田に関しては、WCF#10Jillianが試合後のインタビューで「スピードがあり、素晴らしい選手」と絶賛している。その後、U20東海選抜はファールにより2分間1人少ない状況となるが、それでもハードワークなディフェンスを続け守りきる。そして遂に試合終了。12-7。ラクロス歴1年のU20東海選抜が外国人から勝利をもぎ取った。

West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜West Coast Force(米・西海岸学生選抜) vs U20東海選抜

 U20東海選抜は、1試合を通してボールマンへの寄せが早く、1対1で相手をコントロールし続けた。またドローやグラウンドボールといったルーズボール局面を制して試合を支配した。フィジカル力が落ちることも無く、攻守両面に渡って、ボールが無いところでの選手の動きや走りが非常に良かった。選手個々の1年間の努力と、地区をあげて注力した新人育成が結実したゲームであった。観客として観に来ていたラクロスプレーヤーにとっても非常に価値を感じるゲームとなった。

 試合後、両チームが健闘を讃え合う背後には、とてもきれいな虹がかかった。

 

Report:日本学生ラクロス連盟東海支部広報委員会・松村麻未(中部大学)
Photo:日本ラクロス協会広報部・八木信行/小保方智行

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