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第15回ラクロス全日本選手権 男子準決勝
DESAFIO(クラブ選手権2位) vs 慶應義塾大学(関東学生1位)



日程 2004年12月12日
会場 江戸川区臨海球技場
開始時間 13:30

−■試合結果−
チーム 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
DESAFIO
慶應義塾大学 10

−■得点者−
DESAFIO 慶應義塾大学
#46 AT 山口 幹夫(2) #3 AT 堀池 瞬(4)
#51 MF 石川 満寿英(1) #9 AT 岡田 浩明(2)
#12 MF 岩本 祐介(1) #4 AT 鈴木 庸之(2)
#5 AT 大吉 直樹(1) #99 AT 継 渉(2)





−■ゲームレポート−

12月12日、日曜日。
冬の寒空での小雨の中、江戸川区臨海球技場で全日本選手権男子準決勝、
DESAFIO 対 慶應義塾大学(以下、慶應)の試合が始まった。
 
この対戦カードは、昨年の全日本選手権決勝と同じ対戦カードであり、その時はDESAFIOの
優勝という形で幕を閉じていた。
この1年で慶應がどのような変化を遂げ、DESAFIOに挑戦するのかという注目の一戦であった。






1クォーター)
試合は静かに幕を開けた。

両チームともポゼッションをキープしつつ、しっかりと攻め続けた。
試合は、慶應ボールで動き出した。慶應#4 鈴木庸之がDESAFIOゴール裏から1対1を
仕掛けたところ、DESAFIOのディフェンダーが雨で濡れた地面で足を滑らせたタイミングで
一気に抜き去り、ゴール前まで駆け上がりシュートを撃った。
しかし、これはDESAFIOゴーリー#1 藤宮宏介のスーパーセーブに阻まれ、得点に結びつかない。





今度は、DESAFIOがお返しとばかりに攻めへ転じ、速いパス回しから慶應ディフェンスを翻弄し、
フリーになった#51 石川満寿英の弾丸ミドルシュートが炸裂。
しかし、慶應ゴーリー#1 大塚基幹がそれをセーブし、慶應がブレークへ持ち込みシュートを放つが、
惜しくも枠を外れてしまう。

そんな中、開始10分に慶應ディフェンスによるホールディングのファウルにより、DESAFIOは30秒の
エキストラマンオフェンスのチャンスを手に入れるが、パスミスによりせっかくのチャンスを逸してしまう。



 続いてDESAFIOは13分にもエキストラマンオフェン
 スのチャンスを再び得るものの、同じミスを繰り返し
 てしまう。

 対して、DESAFIOの猛攻に耐えた慶應は、カットイン
 狙いのゴール裏からのフィードパスを繰り出しシュート
 を放つが、DESAFIOゴーリー#1 藤宮宏介の厚い壁に
 阻まれる。







開始17分、今度はDESAFIOのファイルにより、慶應が30秒のエキストラマンオフェンスのチャンスを
得て、トップからシュートを撃つが、又もDESAFIO藤宮にセーブされる。
 
ゴールを割ることが出来ない両チームとも、決定的なゴールチャンスを作りながらも藤宮・大塚の
両ゴーリーのスーパーセーブにより、得点に結びつくことが出来ないままこのクォーターを終えた。


2クォーター)
慶應は、DESAFIOにフェイスオフでのポゼッションを取られ、そのままシュートを撃たれるが、ここでも
慶應ゴーリー#1 大塚基幹がはじき、その後のグランドボールを奪って逆にブレークへ持ち込む。






得点は出来なかったものの、慶應のボールポゼッションが続き、DESAFIOディフェンスから
スラッシングのファウルを誘う。
1分間の2マンダウンディフェンスを余儀なくされたDESAFIOであるが、ここでも守護神#1 藤宮宏介と強力な
ディフェンダー陣の組織力により、そのピンチをなんとか乗り切る。

しかし、その後6分にもクリースバイオレーションのファイルから、再びマンダウンディフェンスを
強いられることとなる。
慶應は、この30秒のエキストラマンオフェンスを華麗なパス回しでDESAFIOディフェンスを翻弄し、
AT #9 岡田浩明がフィニッシュシュートを放ち、ついに鉄壁のDESAFIOディフェンスからゴールを奪う。



 これにより勢いに乗った慶應は、フェイスオフからのグラン
 ドボール争いで得たDESAFIOのファウルから再びエキスト
 ラマンオフェンスとなる。

 慶應がその勢いでシュートを繰り出すものの、DESAFIOゴー
 リー藤宮宏介は簡単にゴールを割らせない。

 







しかし、流れは慶應へ。
このクォーター開始11分、ストーリングの警告を受けながらも、じっくり攻める慶應の#9岡田浩明が
1対1をかけ、半身マークから抜き出たところを華麗なフェイクでゴーリーの逆を突き、得点を重ねた。
 
その後も慶應は、ポゼッションを大切にしながらDESAFIOゴールへと果敢に攻め続ける。
14分、DESAFIOディフェンダーのポジション取りが悪かったゴール裏へ慶應がパスを出すと、
慶應AT #3 堀池瞬が得意のスピードでマークを置き去りにしてシュートを放ち、さらに追加点を重ねる。
 
ここでDESAFIOがタイムアウトを取り、悪い流れを断ち切ろうとする。
直後16分、DESAFIOのボールポゼッションから#46 山口幹生のトップからのミドルシュートが遂に
慶應ゴールへと突き刺さった。

このまま波に乗りたいDESAFIOだが、逆に慶應キャプテン#4 鈴木庸之、#3 堀池瞬に連続得点を奪われる。
5対1の慶應リードでハーフタイムを迎えた。





3クォーター)
慶應に向いた流れは止まらない。

慶應は、クォーター始めからボールをキープして、さらにDESAFIOゴールを脅かす。

 
 すると、開始3分にDESAFIOディフェンスが堪らずファウルを
 してしまう。

 ここで得たエキストラマンオフェンスにおいて、慶應#99
 継渉がワン・フェイクでディフェンスを1枚かわしてミドル
 シュートをゴールに突き刺せば、さらにその5分後には
 #4鈴木庸之がビハインドシュートで鮮やかにゴールを決
 め、DESAFIOを突き放す。

 これでスコアは、7対1となる。




ゲームは慶應ムードになるが、DESAFIOもまだまだ諦めない。
DESAFIOはライドに成功するとグランドボールをものにし、クリアでゴーリーのいない
ゴールにシュートを放つが、慶應ディフェンスの必死のプレッシャーにより、決めることが
出来ない。
 
しかし、18分にDESAFIO #51 石川満寿英が1対1からシュートを撃ち、慶應ゴールを揺らす。
この勢いでDESAFIOは、再びライドからブレークに持ち込み、慶應ゴール前にパスを出しシュート
チャンスを作るが、ここは慶應の守護神・大塚のプレッシャーにより、枠を外してしまう。

そこで、3クォーターが終了する。



4クォーター)
いまいち波に乗り切れないDESAFIOは、またしてもファイルを犯してしまう。

これ以上点差が離れると追いつけなくなるDESAFIOは、ゴーリーを中心とした
堅い守りで得点を許さない。

 しかし、DESAFIOはポゼッションをキープできず、単調な
 攻めになってしまう。
 そしてディフェンスをする時間が長くなり、エキストラマンオ
 フェンスから慶應に追加点を許してしまう。
 
 その後にアクシデントが起こった。DESAFIOの選手がプレー
 中に怪我をして、試合が一時中断する。







しかし、慶應はそれでも集中力を切らさずに、#3 堀池瞬がこの試合での3点目を決める。
 
しかし、ここからDESAFIOの猛攻は始まろうとしていた。
DESAFIOは、審判に慶應のスティックチェックを申請する。しかし、これは合法なスティック
であると判定されたため、逆に3分のアンスポーツマンライクコンダクトのファウルにより3分間
のマンダウンディフェンスを余儀なくされる。





しかし、慶應がここで執拗以上に攻めない。確実にボールをキープして、勝利に繋げ
ようとしていた。

しかし、そんな慶應に対して、DESAFIOディフェンスは厳しくボールを落としに行く。
すると、ボールを落としクリアから、1対1で#12 岩本祐介が得点をあげる。
続いて、エキストラマンオフェンスから#46 山口幹生が連続得点を重ね、慶應に襲い掛かる。

DESAFIOはフェイスオフで負けるものの、執拗なプレッシャーから慶應のミスを誘いボールを
奪い取ると、#5 大吉直樹がさらに得点する怒涛の攻め、慶應に追いつこうとする。
 
しかし、ここで試合終了のホイッスルが響いた。


試合結果は、10対5で慶應が勝ち、昨年の雪辱を果たした。

しかし、両チームとも素晴らしい試合をし、まさに日本ラクロス最高峰のゲームであったと感じる。
勝利をものにした慶應が、次の決勝でどんなラクロスをするのか胸がワクワクして止まらない、
と感じる本当に素晴らしい試合であった。










               Text:日本学生ラクロス連盟東日本支部 広報委員会メディア班・池田 悦郎
                        Photo:日本ラクロス協会広報部「.Relax」編集部・小城崇史
                                                 国際部・鹿内映里 


                                  




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